世界一上品な「アタイ」が聴ける。 ミュージカル『Romale』
太田さんが出ているロマーレ、観てきました!
いやー推しが梅芸に立つと嬉しいですね。正確にはシアタードラマシティですけど箱の大きさ的にはこれくらいが一番好き。
椅子もふかふか!段差もある。見やすい。スタッフさんも優しい。大好きな劇場です。
ストーリーと演出
1830年スペインのセビリア。軍の規律に忠実な衛兵のホセは、妖しい魅力をもつロマ族の女工カルメンと出会う。そして一瞬で燃え上がるような宿命の恋が始まった。ホセは誰の指示も受けず自由に生きるカルメンに身も心も溺れ、後戻り出来ない状況に陥っていく。だが、カルメンは「私って女はきっとあんたを不幸にする」と言い放つ。
カルメンの魅力に翻弄された男はホセだけではなかった。ホセの上司・スニーガ中尉、カルメンの夫・ガルシア、イギリス貴族・ローレンス ― 彼らに嫉妬したホセの愛は狂おしいまでになってゆく……。
それから約50年後、フランス人学者・ジャンはカルメンの足跡をたどるうちに、彼女を知るという老人と出会う。老人の話から浮かび上がってきたカルメンの意外な真実とは……。
死してなお多くの人の心を揺さぶる、カルメンの熱い魂が現代に語りかける。
原案?の「カルメン」は大昔に市民オペラで見たんだけど、なんか悪女カルメンがホセをだまくらかして最後闘牛士がでてきてなんか二人して死んだっけ?ぐらいのひどい知識でみたんだけど、楽しかったです。
サブタイトルにあるように「ロマ」族の女として流浪して生きるカルメンと、白人の若いホセは惹かれ合いつつもあまりに出自が違う子生き方が違うからすれ違いがバンバン起こっていく。
松下くんと花總さんの年齢差があるから納得できた部分が大きかったかも。
松下さん演じつホセの若さゆえのあまちゃんな部分と暴走。
もしもっと年配の役者がやったら「いやいや落ち着けよ!」って突っ込んでしまいそうなくらい一途で勝手なホセ。それがなんか可愛くも見えたのが良かったです。母性本能をくすぐる的な?
演出はすごい宝塚的!
少女漫画っぽいというか、イメージシーンが度々挿入されるんだけどそれがドラマティック過ぎて少し私は我に返っちゃったかも。カルメンが赤いロープ?に絡まるのとか、謎の椅子がくるくるまわったりとか。もしかしたら宝塚メイクで、宝ジェンヌが演じれば違和感はなかったのかもしれません。
最後の階段が2つに別れていく演出は良いんだけど奥の扉がめっちゃ劇場のドア!って感じで冷めちゃったなあ。ドラマティックにするなら現実に帰らせないようセットも凝ってほしいところ。チケット代高いんだしお金かけてほしい。
キャスト
花總まりさん
レディ・ベスのときに「この人のまとう貴族の雰囲気はなんなんだ?!」って思ってたんですけど今回は奔放なカルメン。どうなるんかなーと思ってましたがうーんどうしても無理してる感が。世界一「あたい」が似合わない!笑 というか「あたい」っていってても上品。声も細いからかな。
もうここまできたらもう少しお上品なカルメンにしてもよかったんでは?とも思う。
松下優也さん
若くて暴走気味のキャラがハマってました。黒執事のセバスより私は好きだなースタイル良くてアッシュの金髪がお似合い。歌はブレス音が気になるけど、もっとお上手になりそうなかんじ。又みたい役者さんだなって思いました。
伊礼彼方さん
初見だけどめちゃくちゃかっこよかった!歌が素晴らしいし動きもかっこいいし、ジャージー・ボーイズぜったいみたい欲がさらに高まりました。
太田基裕さん
出番が少ないと聞いてたんですが、1幕ちょこちょこ出てて、しかもまあまあキャラ立ちしてたので楽しかったです。冒頭何人かが布被ってほぼ顔がわからないシーンが有るんですがすぐ立ち姿でわかって「あー…私ってオタクだな」って笑ってしまいました。
金髪があんまりお顔の顔色に似合ってないのが残念。ピンクとか白とかとんでもな色は似合われるのに、茶髪と金髪が物によって全く似合わないのはなんでなんだ。ブルベ冬???(適当)
ただ優しいだけじゃなくちょっとイヤミで怖さも感じる演じ方がいい。最近悪役とかが似合われますな、
歌はソロ1つだけだったんですけど伸びやかな歌声でさらにうまくなられました?!って感じでホクホクです。もっと聞きたいよー!
終わりに
正直何度も観たい演目じゃないなあといった感じですが、花總まりさんのセカイイチお上品な「あたい」と松下優也くんの若さあふれるホセを観てほしいなーと思いました。今週の土曜までですがシアター・ドラマシティにて。
Don't think, feel. 『舞台 パタリロ!★スターダスト計画★』
観てきました!超楽しかったー!!
Don't think, feel.
タイトルにも書きましたがまじで考えるな、感じろ!系の舞台でした。勢いが凄かった。声出して笑ったの久しぶりかも。
原作は一巻だけ学生のときに勧められて読んだんですけど記憶がほとんどなく、設定を知ってる程度で観に行ったのですが、それが良かったのかも。
原作舞台はちょっと知ってる程度とか、ちょっと好きとか、こじらせる前に見た方が楽しめることが多い気がします。作品によるけど。
ネタまみれの演出
わざとチープにつくられているセットとか、小道具が面白かった!
敵役のビョルンがヘリコプターで登場してくるときに人形の乗ったヘリが滑車と糸を使って上手から下手に移動するのとか、パネルの月影先生(微妙に似てて微妙に似てないのもポイント)とか…
作者が人形として出てくるのとかもう楽屋落ちの極みで、でもパタリロだしいいやーみたいなね。そういうの、楽しい!
結構歌があったんだけどフライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン以外全部口パク?だったような。それもなんかまあいっかーと思わされてしまう。
普通だったらいやちゃんと歌えよ!ってなるんだけど、そこは作品と演出の妙というか。その代わりダンスが結構踊られてて視覚的に面白かった。口パクなのがもっと分かる演出があっても面白そうだなーとも。(口閉じてるのに歌流れてるみたいなんとか)
魅力的なキャスト
とにかく全員はまってる!!細かくは違うんだろうけど、(だってあの絵柄ですよ)舞台の世界では皆しっくりきてたしバランスが良かったですね。
顔が濃い!!!!7列目くらいでみたんですけどオペラいらず。
眉毛とかどう観ても加藤諒くんなんだけどでも体型のせいかなんなのかだんだんパタリロにしか見えてこなくなるの凄いなーでも眉毛剃ってみたのもみてみたい。笑
そしてあの体型はパタリロやるために生まれたようなもの…ボックスステップ足が短くてだばだばしてるのが可愛かった。
原作ファンの友人は面白かったけど、パタリロがもっとネッチョリしてほしいなーと話していた。
バンコラン
すごかった。バンコランでしかなかった。
もともと青木くんはすごい綺麗な顔だなーでも男らしくて跡部様ほんとぴったりだなーくらいに思ってたんですがいやーあのメイクがすごいハマる!眉毛と目が近くて彫りが深いからかな?あの紫のシャドウ事故らないの凄いし、身長も高いから黒髪ロングのズラが本当にハマってて格好良かった!
時々素で笑ってるのが人間らしさでててよかった(これもこの作品の演出ならでは)
マライヒ
肉感的!!なんかあらゆるところがグラマーでえっちだった…声とかでかさが男の人なんだけどむちむちしてるから性別が迷子。バンコランに嫉妬してる時とか女の子みたい!
今回はかわいいだけでなく振り切れた嫉妬のお芝居が面白かった。あの股間押さえてガクガクしてるのギリギリすぎる。
ビョルン&アンドレセン
舞台界隈でとうとう見つかったな!小林くん!という感じ。嬉しい。
脚、綺麗!!!(ピタッとした黒い衣装ありがとう)ダンスのキレがまたよくなってる!!(しかもヒール!)歌も良くなってるー!!!!
10代の成長凄い。
ホストちゃんで観た時、ダンスはいいけど歌がいまいちでずっこけたんで今回口パク録音でほっとしてたんです。けど、最後にマライヒ、ロビー少佐と歌うところがあって、そこがもう、めちゃくちゃ良かった。
決してうまい歌じゃないんだけど、歌に心が乗ってて、胸がぎゅって締め付けられました。叶わない思いと任務を遂行するために死んでいくアンドレセン。思わず涙が滲んでしまった。
小林くん、せつない気持ちとか孤独を表現するのうまいなあ…
これからの成長が本当に楽しみです!!舞台でも映像でもいっぱいみたい。
他タマネギ部隊等
皆おもしろかった!タマネギのとき何言ってるかわからん人いたけどあのメイクと被り物のせいで誰かわからん 笑
タマネギ脱いでジャケット脱ぐところひどすぎて笑う。一人一ネタも皆面白くていいね。
魔夜メンズはアンサンブルだけどアンサンブルじゃないっていうか。皆個性的で大笑いさせられました。警察署長面白すぎ。車椅子の方も、怪我で出られなくなったタマネギの人もちゃんと生かされてるのがすごい。
しかし最近怪我多いなあ。労働環境のことを考えるとうってなる。
ロビー少佐も可憐でしたね。あのウィッグ似合う。
まとめ
歌もダンスもギャグも感動まであって、でもごちゃごちゃしすぎなくて最後のカーテンコールまでネタという風呂敷で包んじゃうのすごかった。小林顕作さんと池田鉄洋さんの手腕に感服です。又二人の作品が見たい!
というわけで大満足して劇場を後にしました。老若男女楽しんでてよかったなー。そして森ノ宮は見やすい!ロビーがせまくてごちゃつきがちなことを除けばすごく好きな劇場。黒バスでまた通います。
帰宅後すぐdアニメストアで前作を観ましたけど前作もおもしろかった!三作目が今から楽しみ。でももうアンドレセンは出ないだろうな…その前に映画かな。
余談
実は今回小林くん目当てでもありました。
前回がホストちゃんだったので心が死んでたんですけど今回は心の底から楽しめて本当に良かったです!!
しかしそんな小林くんが事務所の研音を辞めてしまった。ど、どこに所属するんだ。活動は続けるみたいだけど…もとが大手なんで心配すぎる。早く教えてー!!!
追記・・・パタリロDVD無事出るのかな…映画も…
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閉ざされたホテルからの招待状「LikeA」
今更感想すぎるけど、メモが残ってたので書き起こします。
次回作も決まったしね!
SLAZYが大好きなので、観に行ってきました。
観たことあるキャストはアミューズのハンサムライブと黒ステに出ていた石賀和樹くんくらい。
一回しか見てないんだけど結論としておしゃれ!話混み入ってる!多ステしてえ!!でした。
一回だとわからなかったりとりこぼしちゃうところがあるんですよ。スレイジーもスルメだけどライカもするめだわ。
あと新宿FACEは芝居やるところじゃねえ!見にくい!お尻が痛い!暗くなるたびお尻動かしたわ!!
頼むから普通の劇場で頼む。
SLAZYがヨーロッパのメンズキャバレー(?)ものだとしたらLikeAはLAの香りがするホテル物のオフ・ブロードウェイ作品って感じ。(適当です)
SLAZYよりもギャグがおとなしめで、(スレのはすべり芸ギリギリのやばいギャグ・オタクは笑うんだけど)キャストも若いのになんだか落ち着いた雰囲気。
SLAZYのワチャワチャ感は少し少ないけど、想像より「ミュージカル」してて楽しかった。(すぐ比べてごめんスレヲタなので)
謎めくキャラクターと設定にファンタジー要素、閉じられた空間(出入りができないわけではない)でのいざこざにハートウォーミングなドラマ、コメディ要素。と所々にスレイジー節というか三浦香節を感じて気持ちよかったです。
ホテルなのに客の匂いがあんまり感じられないところとかすごくスレイジーっぽい。
スレイジーで客は私達観客だったんだけど、ライカのお客さんは語られるばかりで表にでてこない(一人だけギャグっぽく登場するけど)
このへん凄く三浦さんだなー!って思う。たまらんポイントです。オタクが好きなやつです。
まだ物語が走り出したばかりって感じなのでこれからに期待したい。
演出は最初影絵が出てくるんですけどそれが良かったな。あと舞台美術がシンプルなんだけどいろいろ変形していってちゃんと別の場所(ホテルの部屋とか裏とか)に見えるのも楽しい。
キャストが少し地味なのが良いんだけど集客面でどうかな?といったところ。大阪公演来れるほどに成長するコンテンツになればいいな。一回観てもわからないことが多いし、歌に酔いたいので何回も観たい。
平牧仁くんとたなかみりんぼしこと内藤大希くんがよかったー歌唱力は力。
男同士の関係性の物語
Asuさんの音楽(全体的にジャジー)と里見さんのダンスに酔いたい
世界観に酔いたい
そんなあなた、ぜひホテルペルマネントへお越しください。
演出じゃなくて舞台作品を観に来ている『ミュージカル黒執事〜Tango on the Campania』
いつ観たんだよ!神戸公演だから1月19−22日のどこかですね。
思い出し記述なのでざっくり感想です。
生執事はリコリスを映像で、サーカスを生で履修済み。原作は未読です。
否定的なことも書いてますので自己責任でご覧ください。
実はリコリスもサーカスも終わった後の虚無感というか後味の悪さをすごく感じてしまって結構苦手なんですがそれでも劇中歌が好きだったり、演者が好きだったりしてどちらも好きな作品です。
後味悪い作品も好きなんですけど好みがすごい偏ってて、好きな後味悪い作品は映画ならラース・フォン・トリアー『ニンフォマニアック』『ダンサー・イン・ザ・ダーク』とかジャック・ケッチャム作品『隣の家の少女』とか。
主人公格の人がひどい目に会う方が好み。
どちらもめちゃくちゃ胸糞悪いので人を選びますが好きな人はハマると思いますので機会があればぜひ。観たあと最悪な気持ちになります。
ざっくり感想
多分毛利さんの演出が好きなのかなと今回見て思いました。
『NARUTO〜暁の調べ〜』でも思いましたが児玉さんの演出はなんかセットや照明、映像を多用した演出効果を重点的に置いた演出だなと感じます。
カンパニア号真っ二つとか、ゾンビの棺桶が動き出すシーンとか、どちらも音楽や照明、想像力等で補えそうなものを全部映像にしちゃうのとかすごく冷めちゃう。
舞台は3Dなのに映像が2Dだからちぐはぐになっちゃう気がする。一気に現実に引き戻されるからやめてほしい。
後好みが分かれる欽ちゃんの仮装大賞風の表現も、少しならいいんだけどあまりに装飾方で食傷気味になってしまうな。と。
ゾンビが布から出てきて襲うのはわかるけど人形までだしてきたり、波を表現する布を橋で黒子がうごかしてるのがばっちり見えちゃうのはどうなんだ?!
とまあこんなかんじで要所要所で引っかかっちゃったなあと。物語にハマれなかったなというのが正直なところ。
演出家がやりたいこと、やりたい表現を優先してしまって、舞台全体がチグハグのイメージ。私たちは演出を見に来てるのではなく、作品を見に来てるので、演出家の人には俯瞰することを忘れないでほしい。勿論作・演出が児玉さんなら好きにしたらいいと思うんですけど。観ないけど。
キャスト
皆さんすごく良かったけどやっぱり生執事はゆんこと古川雄大を見に来てる!といっても過言ではないと思ってしまう。本当にいいビジュアルにいい声にいい顔ですね。あまりにスタイルが良すぎてびびる。作曲家こだわりの「嗚呼−嗚呼嗚呼嗚ー」のとこ気持ちよすぎ。
あとぼっちゃんが大層お上手になられて、安心してみてられました。あー次は変わっちゃうのかな。いいなと思ったら次になっちゃうの、子役の運命とは言え残念ですね。今のゆんセバスとれお坊っちゃん最高なんだけどな。
ドルイット子爵面白かったーけど衣装のせいか少し太って見えちゃって残念。
グレルたっくん、とてもいいけどもっとダンス見たかった−!
リジーは可愛かったけどあまりに前評判聞きすぎてそんなに…かわいいけど
あとは生執事、毎回アンサンブルさんがすごいなと感心するのですが今回はゾンビ蘇生のシーンが圧巻でした。かっこいー!
最後に
個人的に、強烈なゲストがいないっていうのも満足度が低かったのかな?と思いました。
リコリスのAKANE Livさんの圧倒的な歌声、サーカスの三浦涼介くんの明るさの裏に隠れた寂しさと小手伸也さんの不気味な存在感…みたいな。
歌は「カンパニア−」ってのと「嗚呼ー」が良かったです。
歌はリコリスの作曲家のほうが好きなんですけど、この前円盤見返してたらサーカスの三浦くんが歌うノアの方舟サーカスのテーマ?と輝馬くんの登場曲、輝馬・ゆんのデュエットも好きだったからもしかしたら何回も観たら好きになるのかも。一回聴いてすきになる音楽と、何回も聴いてるうちに好きになる曲ってあるよなー。
なんだかんだで次も見るかな。ゆんはいつまでセバスやってくれるんだろう…?あんな説得力あるキャラクター造形はなかなか見れないのでまたみたいです。
それにしても生執事の円盤は安い割にカメラワークがいいし、画質もいいので見逃した方はぜひ円盤をご覧くださいませ。(観た後に某CL◯Eさんの円盤観たら目が悪くなったのかと思ったのは余談)
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あとおススメの胸糞作品(クレームは受け付けません!)
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宝塚歌劇という文法。 宝塚・花組『ポーの一族』
初めての宝塚
正確には2回観たことがあるんですけど、一回は小学生の時叔母につれてってもらったのですが、確かノイシュバイタイン城の話だったような?気がするだけでぜんぜん覚えていない。
二回目は高校が兵庫県の学校だったので確か芸術鑑賞か招待があったのか何だったかで鑑賞。
お芝居のパートは全く覚えておらず、箸が転がっても笑ってしまう時期だったのでレビューでの衣装の奇抜な、多分羽飾りの揺れ方がツボに入ってしまい友人たちと大笑いした記憶だけ。嫌な客だな。過去の私、絶対一緒に見たくない。貸切公演で本当に良かった。
というわけで(自主的に見に行った)はじめての宝塚。になります。
観る前からテンションが上がる
で、今回10何年ぶりに観た宝塚。豪華絢爛でびっくりした。まずはホール!
真っ赤な絨毯を歩き進めるとレストランやジェラートやはん、お土産やさん、ギャラリーなんかもあって楽しい。
チケットをもぎってもらったらお正月だから?ポストカードをくださいました。1日だと紅白饅頭がもらえたみたい。すごい。
ロビーが広い!軽食も売ってるバーがあるし、立って食べるテーブルとかも何台もある。
今回のポーの一族のテーマが自動演奏のピアノで鳴ってる。もうこれだけでテンション上がります。
パンフレット(プログラムって呼び方)が1000円で感動。安いー… 普段だと2000円以上するもんね。
座席、SSがとれずSだったんですがど真ん中でめちゃくちゃ見やすかった!
座席が互い違いだし、緩やかに傾斜があるので見やすい。ただおば様方のお香水がかぐわしくて臭いに敏感な方はマスクいるかも?
開演の直前、SNSにあげないなら舞台を撮影してもオーケー!薔薇の背景の前にどどんと大きいポーの一族の看板。はじまりからドキドキワクワクさせてくれる。すごいぞ宝塚!
原作が好きすぎて。
そもそもなぜ今回宝塚を観たかというと、原作の『ポー』が好きで、萩尾望都作品が好きという理由があります。萩尾さんの作品は野田秀樹「半神」、Studio Life「トーマの心臓」等で何度か舞台化されていますがタイミング合わず…というか正直そこまでモチベーション上がらずっていうのがあって未見。
思い入れが強すぎるとメディアミックスを敬遠してしまう…と云うおたくあるあるだったんです。
しかし今回萩尾先生御自ら待望されていた小池先生の演出、しかもビジュアルが最高じゃないですか!というわけで一発発起したのでした。
豪華絢爛、宝塚流アレンジのポー
ストーリーはほぼ原作通りで、エドガーがバンパネラになり、アランを仲間に加えるまでをほぼ時系列的に見せてくれます。よって原作より理解しやすいものとなっています。
ポーが宝塚で上演されるまで25年間もまたせたのかというとストーリーにロマンスがほぼないこと、少年を主人公にしていることなどが大きかったようです。しかし今回明日海りおさんという少年性が強い方がトップに現れ、時代も変わってきてゴーサインが出たと。
そして私は昔ミュージカルが苦手だったんですが、今はジャージーボーイズ等をはじめとした素晴らしい作品に出会えたためミュージカルが好きになっている。なんと幸福なタイミング!
ストーリーはほぼほぼ原作通りと言いましたが、演出が宝塚的なのですごくエンタメ作品になっています。原作はヨーロッパ映画のような雰囲気なんですけど、ハリウッド映画になったような感じ。
まずセットがバンバン変わるし回る。豪華のホテル、学校、お屋敷、バラ園……
昨今の2.5なら全てを映像で済ましてしまうかもしれませんが、宝塚は建つ。建っては引っ込み建っては回りを繰り返します。(この引っ込むのが袖に引っ込むだけじゃなくて奥や奈落に引っ込むんですけどあまりのスムーズさにビビりました。仕組み知りたい…)
きわめつけはラストシーン。アランとエドガーが旅立つシーンでゴンドラが上下左右に動く動く!これはちょっと動きすぎで笑いそうになりました。
文脈に則るということ
しかし開幕すぐ、エドガーが登場し歌ったところだけで涙がうるっとしてしまった。
好きなキャラクターが舞台に立っている!それだけで泣いた!という話を「ふーん」とか、「いやどんだけだよ」と思ってたんですが、10年以上も前から知っていたエドガーが圧倒的な美しさと歌声をもって降臨した姿を目にし、完全に陥落しました。
明日美さんのエドガーは皆さん「完璧!」とおっしゃられますが、おっきいし(当たり前です)少し明るい印象。華やかすぎる。でもそれがこの演出、豪華絢爛な宝塚にぴったりだと感じました。
漫画を舞台にするってこういうことだよね。こういう楽しみ方があるよね。ってことを改めて感じさせられました。
ビジュアルを宝塚の文脈でとことん突き詰めて原作に寄せ、演技や演出も宝塚の文脈でやっているから違和感がない。「ああ、これは宝塚の世界のエドガーなんだな」と納得できる。
2.5でもそうですがその作品、その舞台演出の文脈に則ることって大切だと私は思っています。
よくアニメと声が違うから無理!とか全然顔が違うとか話を聞くけど、モノマネやってるんじゃないじゃん?って思います。
アニメにはアニメの
漫画には漫画の
演劇には演劇の文法がある
その点今回のポーの一族は宝塚的な文脈に則って原作をそのまま舞台に落とし込み、ドラマティックに仕上げていて、拍手が止まりません。プロの仕事を見た。これが100年続くエンタメの殿堂たる所以かと納得しました。
またきになる原作があれば見たいなーと劇場を後にしました。
まさか誘われて一ヶ月足らずで「ドクトルジバゴ」を見るとは思いませんでしたが…笑
地獄。『私のホストちゃん』REBORN〜絶唱ミナミ編〜
観劇感想が溜まっている。黒執事とポーの一族と、ドクトル・ジバゴをみた。しかしその前に書きやすいっていうか、ペン取らないとと言うか、オタクとして言いたいことがあって、今まだ熱量があるときに!と思ってこの記事を書いている。
若手俳優グループで、ホストちゃんの感想がかなり好意的なブログが多く、その感想の殆どが、「ホストちゃんやだやだって思ってたけど、楽しい!」というものでかなり肯定的だったことに驚いた。
結論から言うと私はホストちゃん、大っ嫌いだしはやく終わってほしいなって思っている。
行く前が地獄
「ホストちゃん、◯ね・・・」
去年、小林亮太くんが発表されたときから毎日とは言わないが話題が上がるたび、見かけるたびに私はつぶやいていた。
小林くんは若干19歳で、ついこの間高校をでた子。仮面ライダーアマゾンズのマモル役があまりにもかわいくて、好きになった。アラサーの私にとってあまりに年下の彼はさながら自分の子供のようなきもちで応援している。
ツイッターの更新やブログの日記もマメで、ファンへの感謝も忘れず、朝のZipでもキラキラの笑顔を振り撒いていて、文句がいいようのない子。それが小林くん。
研音という大きな事務所の次世代若手グループの彼。アマゾン以降も良いお仕事が続くといいなと思っていた。そんな矢先にホストちゃん。
オタクは激怒した。
よりによってかの悪名高いホストちゃんに出演することに。
若干19歳の男の子にホスト役をさせることに。
おそらく若い子が多いであろうファンにお金を積ませようとさせる部隊に出させる事務所に。
そんなに嫌なら観なきゃいいと思うでしょ?そんな選択はおたくにない。
行って怒るか行かないで怒るか。怒る権利があるのは行くおたくだけだ。
そんなこんなで、行くことにした。でもどうせ行くならトップにしてやりたい。ツイッターを検索したら名古屋楽で企画が上がっている。ココに行くしかない。チケットをとった。
ラブというぬるい言い方にしているが所詮これは金だ。
金で、推しをナンバーワンにするのだ。くそだ!くそだけど、一位が取れなくてしょんぼりする小林くんは観たくない。どうせならたっぷり小林くんがみたい。埋もれている小林くんじゃなくて、センターで笑う小林くんが見たい。結局踊らされてるじゃないか!くそ!こんな気持の堂々巡りが当日まで続いた。
行って地獄
そんなこんなで名古屋楽、仕事を猛スピードで終わらせ早引けして新幹線に飛び乗った。ゆかりせんべいか赤福でも買って帰りたかったが全くそんな時間はなかった。滞在時間約4時間。悲しい。前日に麻璃央くんが食べていたラーメン食べたかった。
劇場に着くと、トレーディング系のグッズをロビー?というか広場になっているところで露天商みたいにして地べたにすわっているファンがたくさんいた。スケッチブックに「求・〇〇・定価もしくはラブ」と書いてある。皆必死だ。
雰囲気もいつもと違って、派手な人が多い。だいたい若手俳優系の舞台の客層ってもさいいかにもオタク女子4割、普通の人4割、おしゃれな人1割、派手だったりリアコっぽい格好の人1割位の割合だと思っているんだけど、今回は派手な人が5割くらいに見えた。これはホストちゃんという演目がそうさせているのか、それとも出演者が音楽系の人が多いからなのかな。名古屋の人が派手なのかな。誰か教えてくれ。
観て地獄
本編はまあ他愛もない、大阪の2つのホストクラブが対立してナンバーワンどっちや?みたいな話。雑。
作りがテレビのバラエティ的で、その瞬間瞬間を歌と笑いで支える。話は適当でいい。最後にはなんか事件があって、誰かが死にかけて、それを当日のナンバーワンが歌とダンスのレビューで助ける。そんなつくりだった。
退屈ではないけど、熱狂するようなものではないし、何回も観たくないなと思った。
悠未ひろさんが宝塚のセルフパロをする一連のシーンだけ何度かみたいなと思えたけど、わらいを取る担当の甘王、阿倍野ハルカのしつこいアドリブがきつくてしんどかった。
小柳ゆきは懐かしいなと感じながら聴いた。うまい。演技は棒。三ツ矢雄二先生があまりにも体型ドラえもんでかわいかった。
くどきシーンは大したことなくてほっとした。前前作のdvdですごいベタベタ触ったりする俳優が何人かいて貧血起こしかけたけど、そんな人はいなかったかな。小林くんはぶりっこしていた。あざとい。かわいい。でも推し以外の口説き、楽しくないので暇だった。
小林くんの出番はまあまあぼちぼちってかんじ。衣装がうさみみだったり、薄いグレー?のスーツだったから目立ってよかった。あざといのかわいいけどもっとやっても良いんじゃないかなー。
小林くんがナンバーワン取れなかったらまた観ないといけないのか?!きついな。と思っていた。幸い小林くんはナンバー1を取り、無事センターで白スーツをつけて歌って踊ることができた。
小林くんは目をうるうるさせて、全力のダンスを魅せてくれた。可愛かった。
歌が下手でずっこけて笑った。欠点がないと思っていたので一個見つけられてよかったと思うくらいだった。声量も、他の舞台経験者に比べて少なくて、パタリロまでにがんばってくれーと思った。(もう意識はパタリロ)
ナンバーワンとか、神セブンっていって上位7名を選出した後に、その他のホストのことを甘王とかいう支配人役の人が
「お前らは屑だ!クズホストだ!」
みたいなことを言ったんだけどものすごい嫌悪感が襲った。これを小林くんは毎回言われてるのか?!と思うと目眩がした。役だからとか、演劇だから納得できるかというとそれは否だ。
「リアル指名」というシステムが有る以上、これは俳優と、俳優のファンに責任があるのだという言葉に違いない。そしてその言葉にオタクは傷ついて、怒って、またお金をかけてしまうのだ。どうしたって誰かは絶対クズ呼ばわりされるのに。最悪だ。悪のスパイラル。
今回の舞台、知ってるのが米原こーちゃんくらいだったんだけど、彼はまだ1位とれてないみたいでびっくりした。神セブンには入ってるみたいだけど、票が別れているのか、本人もファンも気が気じゃないだろうなと思ってしんどかった。米原くんはスレイジーで観て面白くてダンスも歌もうまくて好きだったんだけど気のせいなのか、ホストちゃんではあんまり輝いていなくて悲しかった。米原くん、ホストちゃんにもう出ないほうがいいんじゃないかなと外野ながら思ってしまった。もっと輝ける場があるよ。無責任な言葉だけど。
本当に企画日に行ってよかったと思っている。企画してくれた人ありがとう。私は弱いオタクだし、面白い舞台はたくさん見たいけど、面白くないものはたくさんみたくないスタンスでいるので、これ以上は観ません。
小林くんはクズじゃないよ。本当に素敵な人だよ。
どうか彼が傷つかず、長い芸能生活のほんの一瞬の出来事の用に感じてくれていますように。そう願わずにはいられない。
どうかこのリアル指名システムが何らかの法にふれるか、鈴木おさむが法に触れるかなんかしてホストちゃんが終わりますように。すすきの編を匂わせていたけど潰れるか大赤字になってくれ。
以上、弱いオタクの怒りのボヤキでした。
興奮の4時間は回転す。『髑髏城の七人season月』
2018/1/28 上弦キャストについて加筆修正
www.tbs.co.jp
年末に生で下弦を、昨日一昨日とライビュで上弦と下弦を観てきました。
観劇が趣味のくせに初の劇団☆新感線。
感想は最高に面白かった!!です。2017年の舞台納め、この舞台で本当に良かったー!
上弦はライビュのみなんで、演出的なことは年末に見た下弦メインで書いていこうと思います。(演出自体にそんなに違いはないです。)連続してみることによりそれぞれの良さがわかってよかったです。
回転する客席について
事前情報をあんまり入れずに観たい派なので舞台が回転するとギリギリまで思ってた私。なるほど、客席が動くんだ?!とびっくりした。劇場が寒いとか見難いとは聞いていたんだけど、4列目のいい席だったためそんなに気にならず。ただ前に大きい人が座るとかなりきついかな?とは予想できました。
丸い客席の周りにドーナツ状に舞台があって、開演までは幕代わりの扉?が全部を覆っている。シーンごとに客席が回転し、扉が開いたら荒野になったり色街になったり髑髏城になったり。
これがアトラクションみたいで楽しい!ただ回転してるときに目の前の画面いっぱいに映像があるため酔いやすい人はきついかも。私は何度か目を閉じた。
スピード感重視の演出
約4時間ときいて耐えられるか?!とおもっていたんですけ度全然問題ない。むしろ早い!1時間半の1幕があっという間だった。観終わった後もう一回みたい!とすぐに思ったくらい。
とにかくテンポがいい!友人はもうすでに数十回みてるらしいんですが、全然飽きないとのこと。スカッとするし、お遊びも少々、登場人物も多いから前後ろ真ん中いろんな席で見たくなる。
!!!!!!!!ここからネタバレします!!!!!!!!!!!!!!
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